Ikkasei 一過性/一花生 - vol.1
2018

Maya Masuda, Yaka Sai, Karen Ishida, Saki Miyasato
Ideation and Hardware
『時間の比較社会学』の中の断章で真木悠介は、ヘレニズムにおける時間は円循環的であるとされ、他方ヘブライズムにおける時間は直線的かつ終わりのあるものであったことを論じている。同氏はその背景にユダヤ人に対する迫害や砂漠地帯での厳しい生活を挙げ、キリスト教的世界観においては最後の審判を通して、「終わりがあること」が救いとみなされている側面を指摘する。
 そのような直線的な生の概念は日常生活にも深く浸透し、多くの人間は時間や目的に追われて生きることを受けいれた。しかしながら、時計は全世界的に使われているにも関わらず、日時計を起源とするため時間の円循環的な側面(ヘレニズム的な側面)を強調する傾向にある。作者はこの矛盾に着目し、時計を一過性のものに作り変えることで、救いの瞬間を増殖させることを試みた。青いガラスの花びらでできた時計は1分間という決められた時間で粉々に砕け、二度と元に戻らない。

Materials: glass rod, plaster, wood pieces, candle etc.
Form: Sculpture
Size: 10cm×10cm×30cm